今回も、多機能で汎用的なインストーラー「Inno Setup」のメモ。
拙作「MarkDown#Editor」の最新版では、国際化対応し、英語版にも対応しています。
ってことは、本体だけでなく、インストーラーも英語化に対応しないといけないということに気づきました。
おっと、こりゃ、意外と手間だぞ、と。
と、思って少し躊躇していたら、Inno Setup自体がすでに国際化対応できているんですね。
各国語のファイルをインクルードしてくれば良いだけでした。
[pascal]
[Languages]
Name: “en”; MessagesFile: “compiler:Default.isl”
Name: “jp”; MessagesFile: “compiler:Languages\Japanese.isl”
[/pascal]
Inno Setupのデフォルト言語は、英語になっているので、日本語ファイルは”Languages”フォルダに入っているファイルを指定するだけです。
しかもある程度、カスタムメッセージも入っているので、たとえば、「デスクトップ上にアイコンを作成する(&D)」とか、{cm:CreateDesktopIcon}を指定するだけです。これは便利。
[pascal]
[Tasks]
;”デスクトップ上にアイコンを作成する(&D)”
;Create a &desktop icon
Name: desktopicon; Description: {cm:CreateDesktopIcon};
;ファイル拡張子 %2 に %1 を関連付けます。
;&Associate %1 with the %2 file extension
Name: association; Description: {cm:AssocFileExtension,*.md,MarkDown#Editor};
[/pascal]
他に必要なメッセージを各言語で書き分けたいときは、以下の[CustomMessages]セクションに追加しておくだけです。
[pascal]
[CustomMessages]
en.SetUpProgramDescription=Set up program for ‘MarkDown#Editor’
jp.SetUpProgramDescription=「MarkDown#Editor」をセットアップするプログラム
[/pascal]
あと、インストール後に、MarkDown#Editorで日本語ファイルと、英語ファイルを開き分けたいという場合があったのですが、それも次のように[CustomMessages]セクションで書き分けておきます。
[pascal]
[CustomMessages]
en.mdSampleFile=help.md
jp.mdSampleFile=help-ja.md
[/pascal]
そのファイルを[Run]セクションのパラメーターに、その変数を埋め込めば、言語別にファイルを開くことができるようになります。
[pascal]
[Run]
Filename: “{app}\MarkDownSharpEditor.exe”; Parameters:”{userappdata}\MarkDownSharpEditor\{cm:mdSampleFile}”;
Description: {cm:LaunchProgram}; Flags: nowait postinstall skipifsilent
[/pascal]
いやあ、なんでもできちゃいますね。Inno Setup。
あとの詳細は、GitHubに上がっているセットアップファイルを直接参照ください。↓
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