「アタッシェケース#3」を正式版としました。
β版リリース時にもブログ記事を書きましたが、バグ報告もなくなり、自身で使っていても、目立った不具合がなくなってきたため、正式版としました。それでも細かいバグはまだまだありそうですので、もし何かあれば報告をいただけるとうれしいです。
https://hibara.org/software/attachecase/
前述の記事でも書きましたが、Ver.2からの変更点のおさらい。
- ファイルフォーマットの変更(Ver.3独自)
- パスワードの扱いについての改良(RFC2898によるキー派生)
- 暗号化、復号の処理速度の向上
- Windows 10(タッチ操作など)に対応
- パスワード付きZIPファイルの作成機能(おまけ)
ver.2は、2004年の開発開始からほとんど修正されることのなかったファイルフォーマットに手を入れました。冗長な部分を削除し、やや弱かったパスワード部分の扱いを改良、メモリで扱う部分を大きくし、また高速化(並列処理)に適したフォーマットにしました。
ですので、Ver.3で暗号化されたファイルは、Ver.2では復号できませんので、あらかじめご注意ください。ただし、Ver.2ファイルはVer.3では開けます。つまり上位互換です。
パスワード付きZIPファイルへの対応はおまけです(笑)。知人からの要望を受けて、入れてみました。邪魔で不評なら将来的に削除、好評なら復号処理も入れようかと思います。
技術的な変更点は、
- .NET Frameworkでの開発
- コードサイニング証明書の付加
今までC++Builderで開発を行ってきましたが、毎年のバージョンアップ費用がもはや個人ユースとして耐えられなくなってきたのと、無料で使える、Microsoftの「Microsoft Visual Studio Express 2015 for Windows Desktop」にした方が、より多くの人にとって、オープンソースからのプルリクエストや、フォークがしやすいのではないかと思い、乗り換えてみました。
また、暗号化ツールという性質上、セキュリティ面での使用を躊躇してしまうのを少しでも軽減しようと、コードサイニング証明書を付加してみました。法人ではなく僕個人のもので、けっこうなお値段でしたが、少しでも安心して使っていただけるようにと自腹で負担しました(泣)。
より多くの人に使っていただけるのが、開発者としては望外の喜びです。